英検難民

12912582_T.jpg英検問題の大きな特徴をいくつか挙げるとすれば、4択の客観問題であること、書く力(記述力)まで求めてないこと、リスニングテストの比率が高いということでしょうか。高校や大学の入試英語問題と比べても全体的に癖のないあっさりな問題です。理解度のアウトラインをチェックするという点では利用に値する英語検定だと思います。

でもこの英検には大きな欠点があります。それは一次試験合格ラインが六割前後であるため、基礎が未完成なまま上の級を受験してしまうシステムになっているということです。4択客観式の一次試験で六割の得点で合格できるということは、確信をもって正解できた問題が五割程度でも受かってしまうということです。その結果、上の級に行くほど伸び悩むという英検難民が増加してくるのです。

これは高校生以上の話ではありません。幼児から英語を取り組んでいるこども達に増えているようです。英検3級位まではトントンと合格していくのですが、準2級あたりから同じ級を何度受けても受からないという小学生が増えてきました。幼児期から良質の英語に触れてきていれば、特に徹底した英検対策をしなくても英検5級や4級程度の合格は十分可能なのです。それはリスニングの比率が高く、4択客観問題のためなんとなく答えが分かってしまう問題だからです。

もし実用英検の一次合格ラインが八割程度に上がれば、同じ級を何度受けても受からないというは激減するはずです。もちろん、なんとなくわかることは言語の発達段階において自然な流れなのですが、英検の合格ラインがあまりにも低すぎることで弊害が出ているのです。このことを英検協会は着目する必要があるのでは。

幼児からのバイリンガル教育の成果を英検の尺度で収れんするのではなく、やはり多種多様なコンテンツの中で大きく育てていくことが理想ではないかと思います。

関連サイト
『英検〇級は〇年程度』は時代に合わない



幼児英語に英検はふさわしい?

51001308_T.jpg乳児から長い間バイリンガル幼児教育を続けていくとどうしても子供の英語力を客観的に判断したくなるのが普通のようですね。

スタート時はとにかく楽しく英語で遊んでくれればよいと思うんですが、いつの間にやら成果を求めるようになっていく、しまいにそれが目的にすり替わり、日常の英語がそればかりになってしまう、なんてことがよくあります。

乳児や幼児期のバイリンガル教育って多角的なコンテンツの中で無理なく身につけていくことが本来の方向。物語の読み聞かせ、TPR、ごっこ遊び、ゲーム、お絵かきなど五感を通しながら、少しづつ文字英語も導入していくのがスムーズなバイリンガル幼児教育のスタイルのように思います。

バイリンガル英語子育てが楽しくなる!「ヘンリーおじさん」シリーズ


このバイリンガル幼児教育に英検学習を導入している教育機関やバイリンガル育児ママが増えていますが、ここで英検が幼児のバイリンガル英語能力を測る的確なコンテンツなのか検証してみる必要があります。

英検の問題は基本的なこれまでの日本の伝統的英語教育指導法(パターンプラクテスがベース)を根底に作問されています。リスニングなど音声テストは増えましたが基本ベースは変っていないようです。11520709_T.jpg

典型的なのが英検の5級問題です。全て現在形の表現で構成されており、パターン表現の羅列です。こんな言語はロボットの世界しか存在しないのでは、と思います。過去形、未来表現や仮定法もあるのが日常の世界では当たり前、現在形だけでは生活は出来ませんね。英検が幼児期のバイリンガル英語教育を的確に測れるように進化していくといいですね。



英検5級は幼児向き?

12908014_T.jpg小学生以下のこどもの英検受験者が急増しているそうです。
小学生の受験数増加率がどの程度なのか、2002年度から2006年度の5年間の推移を調べてみました。
「2007年度は3月頃発表予定)

小学生受験者急増!
英検5級は2002年度から順に、77,876名→ 79,076名→85,729名→85,329名→86,249名  
 8,373名増加(増加率1.1倍)

英検4級は25,293名→31,707名→36,608名→40,137名→41,161名   
15,868名増加(1.6倍増加)
英検3級は7,462名→9,085名→11,106名→13,076名→14,482名     
7,020名増加(1.9倍増加) 

英検準2級は781名→2,911名名→3,626名→4,257名→5,163名      
4,382名増加(6.6倍増加%

以上の数値をみると、母数がまだ少ないのですが、英検準2級の増加が顕著ですね。英検4級と英検3級も大幅に伸びています。英検5級に関しては微増でした。この小学生の英検受験者の増加数から、小学生の英語力が著しく向上していると判断しても良いかもしれません。

英検テスト内容に関しては、こどもの英語の能力は英検でははかれない、と専門家が指摘していますが、それに代わるテストがない以上、当面、この英検で子供たちの英語力の目安を見ていくしかないようです。

ちなみに英検5級は幼児の受験が増えていますが、英検協会では幼児受験者に関する詳細なデータ的なものを発表していません。ただ小学生で英検5級受験者がそれほど増えてないということは幼児年令が受けていると推察されます。今後、英検5級は幼児の受験者が大半になっていくのではと思われます。

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